「昔からあるほくろが最近大きくなってきた」
「目の周りに白いプツプツがたくさんできる」
「顔のイボを取りたいがどこで切ったらよいかわからない」
という方、
当院では、ほくろやイボ・しこり・おできなど、目の周りのできもの(腫瘍)の日帰り手術を行っています。
腫瘍とは細胞が増殖して塊になったもののことをいいます。
皮膚のできものの場合、多くは良性のものですが、中には悪性のものが含まれている場合があります。
良性であれば、ほっておいても問題はありませんが、外見上の問題が生じます。また大きくなってきた時に、視界のじゃまになる、洋服が引っかかるなどの支障をきたせば切除したほうがよいでしょう。
悪性腫瘍はいわゆる「がん」です。ほっておくとどんどん大きくなって、他の臓器に広がることがあります(転移)。そうなると身体中に広がって全身を蝕み、最終的には命に関わることもあります。そうなる前に腫瘍を摘出しないといけません。
良性か悪性かは大きさ、見た目、大きくなるスピード、拡大鏡写真、などから推測しますが、最終的には病理検査という、顕微鏡の所見で確定診断します。
良性か悪性かで治療方針も変わってきます。
良性の場合、切除はできものの境界線ギリギリを切除するのに対し、悪性の場合は取り残しの無い様に、できものの周辺も切除する必要があります。
そのため、よっぽど小さくて、良性と確信できる症例以外は、当院ではなるべく病理検査を行って、確定診断をつけるようにしています(保険適用になります)。病理の結果次第では追加切除が必要になることもあります。
当院で切除をご検討の方は下記をぜひご一読ください。
また、いぼ除去の様子をYouTubeでもご覧いただけます。
日帰り手術の流れ
1. 初診
問診でどこに、いつから、大きくなっているかなどを確認します。
次に、視診・触診を行い、状態を確認します。ダーモスコピー(散乱光を除去する特殊な拡大鏡)という拡大鏡を用いて、より詳細に観察します。
お顔全体の写真を撮ります。
2.採血
手術による切除が決定したら、全身状態を確認するために採血を行います。
採血に異常があれば再度来院し、必要な治療を受けていただくことがあります。悪性の場合、他の組織への転移がある可能性もありますので、提携先の医療機関へ紹介し、画像検査などの全身の精査が必要になります。
抗凝固薬、抗血栓薬などの血液がサラサラになる薬を飲んでいる方は休薬が必要です。
3.手術
手術開始時間の30分前にお越しいただき、体温、血圧のチェック、麻酔などを行います。
手術後は、痛み止めを飲んで頂き、手術後の生活の注意をお話します。
傷口の確認の為の次回予約をとっていただきます。
4.再診
傷口がきれいになっているかの確認と、病理検査の結果をお伝えするために来院していただきます。
いぼ、ほくろ、できもの切除術後の注意
術後の通院
翌日:傷の状態の確認と消毒のため受診していただきます。(小さいものは翌日の受診は必要ないケースもあります)
1~2週間後:縫合した場合、抜糸を行います。病理の結果が出ている場合はこの時にお伝えしますが、
追加報告がまだ完了していない場合は改めて確認のため来院をお願いします。
1か月後
その後の経過確認に来院していただきます。
デュオアクティブを貼った状態
切除後の症状について
上皮が剥けた状態です。
ヒリヒリとした軽い痛みが1~2日ほど続く場合があります。
痛みに対しては、お手持ちの痛み止めを飲んで頂くか、希望で処方もいたします。
腫れは2~3日ほど出る場合があります。
内出血が起きた場合でも、1週間~2週間ほどで落ち着いてきます。
上皮化したばかりの皮膚は赤く敏感で炎症性色素沈着を起こしやすいので、ハイドロキノンクリーム(別売り)の外用をお勧めしています。
日常生活での注意点
手術の翌日からは、切除した箇所を洗って清潔にしてください。
泡で洗うのは大丈夫ですがこすらないようにしてください。
軟膏(別売り)を常に塗っておいてください。湿潤環境が傷の回復を早めます。
また入浴時以外は切除した箇所に肌色テープ(別売り)などを貼って1週間程度(上皮化するまで)保護してください。
デュオアクティブ(写真上、別売り)も用意しております。デュオアクティブは剥がれるまで剥がさないでください。入浴も貼ったまま行えます。
手術箇所のメイクは抜糸の翌日からになります。周辺部分のメイクであれば、当日から可能です。
上皮化した皮膚は再生したばかりで炎症性色素沈着を起こしやすいので、日焼け止めのご使用をお願いします。
費用は数と大きさで決まります。
いぼ除去の費用は長径1ミリにつき1,100円、黒子除去の費用は長径1ミリにつき2,200円です。イボか黒子かは診察により診断されます。
増大傾向がある、不整な形である、大きいものなどは保険で取れる場合もありますので、まずはご相談ください。
この記事の執筆者
元町マリン眼科
院長 蓮見由紀子
所属学会・認定医
医学博士
日本眼科学会認定専門医
横浜市立大学附属病院非常勤講師(ぶどう膜専門外来)