以前ブログに登場した、大学勤務のM先生(40代男性)と、また先日お話ししました。
なかなか治療にいらっしゃらないM先生に、
「シミは大きくなってから治すのは大変になりますよ」とお伝えしました。
「IPLやれば、ついでにヒゲ脱毛もできますし、でも膨らんだシミは削らないと…」
と言ったところで
「僕のシミって膨らんでるんですか!?っていうかシミって膨らむの❓」
と大変驚かれました( ゚Д゚)
シミとひとくちに言っても、いろいろな色素性病変を含んでいるのです。
とくに顔や手の露光部に、表皮や真皮にメラニン色素がたまっている状態が、色素性病変として認識されます。
もっとも一般的にみられる平たいシミは老人性色素斑というもので、日光暴露が病因に関わっています。
日光への暴露が要因になる他の病変としては雀卵斑があります。雀卵斑は「そばかす」です。これは色白の若年女性にみられ、夏に悪化します。
中年期の女性に見られる、頬の両側に左右対称にみられる、薄く平たいしみは肝斑といわれ、光治療やレーザー治療に抵抗性です。日光や、摩擦刺激で悪化します。IPLやQスイッチで悪化することがあります。
膨らんだシミは脂漏性角化症というもので、表皮が増殖している状態です。これは老人性色素斑からの発生も見られます。悪性ではありませんが、増大傾向があります。
色素性病変はまれに、悪性黒子などの悪性病変である可能性もあります。
ダーモスコープというライトが付いた拡大鏡で観察します。
レーザー治療の対象はメラニン色素ですので、膨らんだ病変は膨らんだままです。
なので、膨らんだところは削らないといけません。
削ると表皮が無くなるので、上皮が生えてくるまで、テープや軟膏で覆って過ごすことになります。面積が大きいとそれだけ時間もかかりますし、炎症後色素沈着も来しやすくなります。
ですから、シミは小さく、平たいうちに治した方が、時間も労力も(お金も)かからないという事がわかりますね!
M先生!ご予約をお待ちしております😊