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逆さまつげ(眼瞼内反症)の手術経過

更新日:1月19日


以前逆さまつげには、先天性と加齢によっておこる老人性があるというお話をしました。詳しくはこちら👉チクチク痛い、逆さ睫毛の治療


加齢によって起こる逆まつ毛(眼瞼内反症)


当院で手術した加齢によって起こる下眼瞼内反症手術の経過をご紹介します。

患者さんは60代の男性で、左眼の異物感、いずい感じが点眼でも治らない、ということでお近くの眼科を受診された方です。下まぶたの逆さまつげ(下眼瞼内反症)と診断されて、当院を紹介受診されました。



眼瞼内反症の男性の瞼の写真
眼瞼内反症の男性の瞼の写真

下のまぶたが緩んで内側にめくれこんでおり、睫毛は眼球側に倒れ込んでいます。

いつも逆さ睫毛の刺激で涙っぽく、睫毛が当たるところは常に充血しています。



睫毛があたって目に傷を作っている様子
睫毛があたって目に傷を作っている様子

傷を染める液で角結膜を染色したところ、当たっている白目のところは黄色く染まって傷がついているのがわかります。


眼瞼内反症に対する水平短縮術


この方は逆さ睫毛の日帰り手術を行いました。

手術は片目で30分くらいです。

たるんで下の白目が見えてしまっているので、瞼全体を3ミリ位切除して、縫い縮める水平短縮術という手術を行いました。





水平短縮術の翌日の写真
水平短縮術の翌日の写真


翌日です。逆さ睫毛は改善しています。まだ傷があかあかとしています。翌日から絆創膏やガーゼは外して、軟膏を5~6回/日、自分で塗ってケアをします。

洗顔や洗髪は翌日からOKです。



約1週間後の抜糸の時の写真です。



水平短縮術の1週間後の抜糸後
水平短縮術の1週間後の抜糸後


逆さ睫毛は改善していますね!

傷はまだ少し赤いのですが、腫れも改善して創の状態は良好です。

傷は3ヶ月から6ヶ月くらいで赤みもなくなって目立たなくなります。


眼瞼内反症は改善している
眼瞼内反症は改善している

「いずい感じ」はなくなった!と喜んで頂けました。



逆まつ毛手術について


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元町マリン眼科では逆さまつ毛や眼瞼下垂の日帰り手術を行っています。


逆まつ毛は以下のような症状を引き起こします。


  • 常に睫毛が入ってチクチクする

  • 充血や目やにが改善しない

  • 瞼が入り、異物感が常にある

  • 目が霞んで見づらい

  • 睫毛が良く入るので、頬を手で引っ張るくせがある


などが代表的な症状です。 逆まつ毛が数本の場合は、睫毛の電気分解にも対応しております。程度に合わせていくつかの手術方法を提案しておりますので逆まつ毛でお困りの方は、元町マリン眼科へご相談ください。


逆さまつ毛手術について 手術の費用:3割負担で片眼で18000円前後です。両眼はその倍です。 また、初診時に感染症チェックのための採血を行います。初診料と合わせて4、5千円程度かかります。


手術時間は片眼で15~30分程度で、局所麻酔下に行います。


ダウンタイム:2~3日はかなりまぶたが腫れます。1週間後に抜糸を行います。内出血は2週間程度で徐々に軽快します。1ヶ月位は朝むくんだり、まぶたが赤いなどの症状が見られることがあります。傷の赤みは半年くらいで徐々に改善していきます。


リスク:出血、痛み、低矯正、再発、創感染、薬剤アレルギーなど、ごくまれに瘢痕形成。



この記事の執筆者







元町マリン眼科

院長 蓮見由紀子



所属学会・認定医

医学博士

日本眼科学会認定専門医

横浜市立大学附属病院非常勤講師(ぶどう膜専門外来)




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