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もしかしてリップ💄のせい?唇が荒れる原因と優しいケア方法

  • 執筆者の写真: HASUMI
    HASUMI
  • 4月14日
  • 読了時間: 4分

 リップクリームは誰でも一つはポーチに入れて、唇の乾燥対策にしているアイテム。私も長年、メンタームのリップクリームを愛用しています。しかしメンタームのリップは硬いので、グリグリ塗るうちに色素沈着になるのを心配してニベアのメルティタイプのリップを使用してみました。バニラの香りが美味しそうで、柔らかく使用感も良いと思って使っていたのです。

 しかしある日突然、そのリップクリームが唇に合わなくなってしまいました。塗ると逆に乾燥が悪化し、皮がむけ、赤みやヒリヒリ感を感じるようになったのです。メンタームのリップではそのような症状を感じません。

 原因を探る中で、成分表示に「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」という文字を見つけました。調べてみると、この成分は紫外線吸収剤として、特にUVカット機能のある日焼け止めなどの製品に含まれている成分です。私は紫外線吸収剤の入っている日焼け止めは合わないので、これが原因なのではないかと思いました。(※あくまでも個人の体験談であり、全ての方に当てはまるわけではありません。)





紫外線吸収剤「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(EHMC)」とは?


 EHMCは、日焼け止めやUVカットリップによく使われる「紫外線吸収剤」の一種で、またの名をパラメトキシ桂皮酸エチルヘキシル/パラメトキシケイ皮酸オクチルとも言います。その作用機序は肌表面で紫外線を吸収し、熱などのエネルギーに変えることで、日焼け(特にUV-Bによるもの)を防ぎます。

 この化学反応が、敏感肌には刺激になることがあります。また、アレルギー反応(接触皮膚炎)や、日光に当たることで反応が起きる「光接触皮膚炎」の原因になることも指摘されています。

 EHMCが広く使われる理由は、白浮きしにくく、伸びが良いなど、使用感の良さにあります。しかし、その作用機序ゆえに、合わない人がいることも事実です。EHMCに反応するかどうかは個人差が大きいため、一概に「悪い成分」とは言えませんが、敏感肌の方は、刺激の少ない「紫外線散乱剤(ノンケミカル)」タイプを選ぶのも一つの方法です。


なぜ唇はデリケートなの?

 

唇の皮膚は、顔の他の部分と比べて角層が非常に薄く、肌を守る皮脂腺もほとんどありません。そのため、自ら潤いを保つ力が弱く、水分が蒸発しやすいのです。また、メラニン色素を含まないため紫外線にも弱い部位です。

さらに、以下のような日常的な要因も唇の荒れを招きます。

  • 唇を舐める癖: 唾液の蒸発とともに水分が奪われ、乾燥が悪化します。

  • 皮をむく癖: 無理に剥がすと健康な皮膚まで傷つけてしまいます。

  • 刺激物: 香辛料、食品、歯磨き粉、化粧品(リップ自体も含む)、マスクの摩擦なども刺激になります。

唇はバリア機能が弱いため、ワセリンなどの保湿剤で保護膜を作ってあげることが大切です。



敏感な唇のための優しいケア


デリケートな唇を守るためのケアのポイントです。

  • こまめな保湿: リップクリームやワセリンで唇を保護し、乾燥を防ぎましょう。食事の後や寝る前が効果的です。

  • 紫外線対策: 唇も日焼けします。年間を通してUVカットリップを使いましょう。EHMCが気になる場合は「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」表示の製品を選びましょう。

  • NG習慣の見直し: 唇を舐めたり、皮をむいたりする癖はやめましょう。強くこすらないことも大切です。

  • 成分チェック: EHMC以外にも、香料、メントール、ラノリン、特定の油性成分、染料などが刺激になることがあります。シンプルな成分構成の製品を選ぶのも手です。


自分の唇と向き合おう


 リップクリームに限らず、化粧品が合わなくなる経験はショックですが、自分の唇の状態や成分について知る良い機会にもなります。症状の変化に気がついたら、なにか最近変更したケア用品や化粧品などがないか確かめましょう。

もし使っている製品が刺激になっていると感じたら、使用を中止しましょう。そして、セルフケアで改善しない場合や、症状がひどい場合は、皮膚科医に相談しましょう。




*参考文献

「美肌成分事典」

かずのすけ・白野実著




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