本日は、先日卒業となった3歳の霰粒腫の患者様をご紹介します。
なかなか手術してもらえない小児の霰粒腫
2ヶ月前から右眼の下瞼に霰粒腫ができ、近くの眼科では、切開するなら全身麻酔と言われて検索したところ、当院で切開した患者さんのブログを見たとのことで受診されました。
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当院で行っている小児の霰粒腫摘出術とその経過
術前には下瞼に大きなしこりがあり、目のキワの皮膚が赤くなっています。霰粒腫の炎症により皮膚が薄くなってしまっているのです。
3歳のお子様ですので、長い手術には耐えられません。麻酔の注射も痛くて怖いので、当院ではテープ麻酔後、注射による麻酔なしで切開摘出します。手術は30秒もかかりません。当然怖いし痛いし泣いてしまいますが、物分りの良いお子様なら、手術が必要なことを説明し、頑張ったらなにかご褒美を買ってあげる、などの約束をすることで手術は頑張ってくれることも多いです。(こないだ切開した8歳の女の子は、前のYOSHIDAでカバンを!買ってもらったそうですが、大抵の子はアイスクリームなどで納得してくれます)
下の写真は切開1週間後です。20秒くらいの手術ですので完璧に摘出できるわけではありませんが、しこりはだいぶ小さくなっています。皮膚の赤みはまだ残っていますので、軟膏を引き続き塗って過ごしてもらっています。
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3か月後には傷跡はほぼ目立たなくなり、しこりも殆どなくなりました。
霰粒腫の切開のために全身麻酔はだいぶハードルが高いですよね。確かに全身麻酔で寝てしまえば手術の間は記憶が無いですが、その前に点滴を取るための注射をしたり、結局はストレスがかかってしまいます。霰粒腫は良性疾患ですのでいずれ吸収されますが、時には数ヶ月、年単位かかることもあります。切開で内容物を摘出すれば吸収はその分早まります。しかし、霰粒腫はころっと出るようなものではありませんので、切れば翌日なくなるわけではありません。この方のように小さくなって段々と吸収されていきます。
小児の霰粒腫摘出術の実際と費用やリスクについて
元町マリン眼科では霰粒腫の切開手術を行っています。当日切開も対応可能ですが、状況により後日の予約となることがあります。当日切開をご希望の方は、まずはお電話にて切開可能なお時間帯にご予約をお願いしております。
手術は局所麻酔で行います。術後は抗生剤の内服と軟膏の塗布を行っていただきます。
皮膚側の切開創が大きい場合は縫合することがあります。その場合は1週間後に抜糸が必要です。
高齢の方の治りにくいものもらいは腫瘍の可能性がありますので病理検査を行うことがあります。
リスク:痛み、出血、薬剤アレルギー、稀に瘢痕形成