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執筆者の写真元町マリン眼科スタッフ

小児の霰粒腫摘出 1週間できれいに!


今回ブログに出演してくれたのは、10月にものもらいになった3歳の女の子です。

当院で初診の日に切開摘出し、1週間できれいになり、ブログ出演をご快諾いただけましたのでお写真を使用させていただいております。

ご協力ありがとうございました!



小児の霰粒腫摘出後の詳しい経過


初診時の写真です。左眼のまぶたに霰粒腫があり、腫れていて痛そうですね。

1度治ったものの、しこりが残り大きくなってきたので当院を受診されました。

摘出する1時間前にペンレス麻酔テープをはっていただきました。

この方はとてもお利口にできましたので、テープの上から極細の注射針を用いて、注射麻酔も行うことができました。




やはり恐怖で手術の時は皆さん泣いてしまうのですが、局所麻酔が効いて痛みはあまりなかったのかもしれません。この方はすぐに泣き止んでくれました。暴れる子供さんを押さえつけての手術ですので、危険を伴います。あまりに暴れるようなら中断して全身麻酔をおすすめする可能性もあります。




下の写真は切開1週間後の様子です。

お家では軟膏を1日3,4回塗ってがんばりました。

わずかに赤みがのこっていますが、しこりはなく、フォロー終了です。良かったですね!







霰粒腫はころっと出るようなものではありません。無麻酔で切開する場合は、1分以内で出せるところまで出す手術です。切開すればすぐに全く無くなるわけではなく、中身を減らして吸収を早める手術ですので、残った肉芽は最終的には自分の力で吸収するわけです。当院では1週間後に傷の確認にお越し頂いておりますが、この方はとても経過が良く、しこりはほぼなくなっていますが、半分くらい残っている子や再度の切開が必要となる方も時々いらっしゃいます。(しかし再切開はまだ切開の記憶が新しいうちは難しいです)



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当院での子どもの霰粒腫摘出術について


当院では、小さいお子さんの霰粒腫も全身麻酔無しで切開しています。皮膚麻酔はテープを1時間前に貼ってきて来てもらいますが、テープ麻酔をしても表面だけの麻酔なので、切開は痛みを伴います。注射麻酔はできそうな年齢のお子さんには行いますが、麻酔が効くまでには時間がかかるため、手術時間が長引くのもお子さんにとってはストレスです。さらに、炎症を起こしている組織には局所麻酔はあまり効きません。最終的には怖くてみんな泣きます。


苦痛をなるべく短時間で済むように色々工夫をして行っています。切るほどの霰粒腫は炎症を伴っているので切れば出血は必ず起こります。縫合するお時間はありませんので、ガーゼでしばらくご自身、またはご家族に圧迫してもらいます。帰宅後にガーゼは外してもらい、止血していればあとは軟膏を塗って過ごしていただきます。

また、手術後は出血や腫れは必発です。霰粒腫はころっと出るようなものではなく、切れば明日治るものではありません。赤くなって薄くなった皮膚はすぐには元の色には戻りませんが、いつかは必ずきれいになります。



霰粒腫手術の費用やリスクについて


手術の費用:3割負担で1眼瞼につき2400円程度、初診料と合わせて3千円程度かかります。

手術時間は5~10分程度で、局所麻酔下に行います。

ダウンタイム:1~2日はまぶたが腫れます。必要な方のみ1週間後に抜糸を行います。

内出血は1~2週間程度で徐々に軽快します。


リスク:出血、痛み、再発、創感染、薬剤アレルギーなど、ごくまれに瘢痕形成。


この記事の執筆者


元町マリン眼科

院長 蓮見由紀子


所属学会・認定医

医学博士

日本眼科学会認定専門医

横浜市立大学附属病院非常勤講師(ぶどう膜専門外来)






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