今日は、重度の腱膜性眼瞼下垂で5年ほど前に他院で手術を行ったが、1年くらいで再発してしまった方の眼瞼下垂症例のご紹介です。*御本人の了承を得てお写真を掲載しております。ご協力ありがとうございました!
写真ではわかりませんが、瞼が上がらないので、顎を挙げて正面を見ています。
瞼が動かないので顔を動かしてみるが、上の方が全然見えないということです。
眼瞼下垂の程度を表す瞳孔中心と上眼瞼縁の距離MRD(Margin reflex distance)はー2ミリです。皮膚弛緩も強めで、二段階の手術も検討しましたが、とりあえず瞼が動くように挙筋腱膜短縮術を行いました。
抜糸の時には正面を向いたまま人の顔が見える!と喜んでいらっしゃいました。
眼瞼下垂がない人には当たり前のことですが、眼瞼下垂の方は前方を見るために顎を上げなくてはならず、そのために常に肩こりや頭痛を感じています。
抜糸の時に腫れていた瞼は、1か月後にはだいぶ改善していました。
自分の意思で瞼を開くことが出来ると喜んでいらっしゃいました。
4ヶ月後には赤みもとれ、「手術を受けて本当に良かった、紹介してくれた先生にも感謝している」と仰り、無事にフォロー終了となりました。
この方は皮膚弛緩症も強かったので、お近くで若ければ更に眉毛下皮膚切除も行っても良いかもしれませんが、遠方だったのと、満足度が高かったので行いませんでした。
最近では、皮膚弛緩が強めで、目の開きも悪い方は、眉毛下皮膚切除と挙筋腱膜短縮術の2段階に分けて手術を行ったほうが、外見的な仕上がりが良好なのでそのようにしております。ご高齢の方ほど両方を合併している方が多いので2回手術を行いたいところですが、通院や、術後のリカバリーの問題があり、なかなか難しいと感じています。
日帰りで行う眼瞼下垂手術について、受けていただいた方のお声をアンケート集計しようと計画しており、近々発送する予定です。お手元にアンケートが届いた方はお手数ですが、ご記入の上返送頂けましたら幸いです。
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元町マリン眼科では、眼瞼下垂の日帰り手術を行っています。 眼瞼下垂手術は下垂による症状があり、診断基準を満たせば保険適応での手術が可能です。
瞼が下がって視界が狭い。
上の方や横の方が見にくい。
テレビや本を見ていると瞼がつぶれてくるので手で持ち上げている。
おでこや頭に力が入って頭痛や肩こりが取れない。
睫毛が被さって見にくい、あるいは睫毛が良く入る。
などが代表的な症状です。 眼瞼下垂でお困りの方は、元町マリン眼科へご相談ください。 眼瞼下垂手術について 手術の費用:3割負担で両眼で50000円前後、1割、2割負担の方は自己負担上限金額です。 また、眼瞼下垂を伴う全身疾患が疑われる場合は初診時に採血を行います。初診料と合わせて6~7千円程度かかります。 手術時間は両眼で1時間程度で、局所麻酔下に行います。 ダウンタイム:2~3日はかなりまぶたが腫れます。1週間後に抜糸を行います。内出血は2週間程度で徐々に軽快します。1ヶ月位は朝むくんだり、まぶたが赤いなどの症状が見られることがあります。傷の赤みは半年くらいで徐々に改善していきます。 リスク:出血、痛み、低矯正、再発、創感染、薬剤アレルギーなど、ごくまれに瘢痕形成。
この記事の執筆者
元町マリン眼科
院長 蓮見由紀子
所属学会・認定医
医学博士
日本眼科学会認定専門医
横浜市立大学附属病院非常勤講師(ぶどう膜専門外来)