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執筆者の写真HASUMI

目頭の逆さまつ毛に有効な目頭切開

今回は、特に目頭側の逆さまつ毛が目にしょっちゅう刺さるということでいらっしゃった患者様です。


睫毛の向きを変えるために埋没法を行ったのですが、何度も外れてしまい、最終的には目頭切開を行って経過良好となったのでご報告いたします。*患者様の了承を得てお写真を掲載しております。ご協力ありがとうございました!




術前の写真です。右眼は完全な一重で、特に右眼の目頭の睫毛がしょっちゅう入って煩わしいとのことでした。埋没のシミュレーションをしたところ、良さそうとのことだったので埋没法(7-0スクエアループ法)を行いました。




左右とも強く腫れていますが、特に左眼は腫れていて評価不能ですね。1週間様子を見ました。



1週間後にはこのくらいになっていました。左の腫れがまだひどくて痛みもあるとのこと。もう少し様子を見ようと思っていたところ、1か月後に右の埋没が取れた、と来院されました。再度埋没を行いました。




その後転居されてしばらく通院が途絶えておりましたが、2年たって今年に入って受診されました。両方とも埋没はとれとれで相変わらず目に睫毛が刺さるとのこと。。。

この2年間の症例の蓄積で、埋没が取れる原因が蒙古襞にあること、また目頭側の逆睫毛には目頭切開が有効なことがわかってきておりましたので、今回は目頭切開を併用することをお勧めしました。






今回は右の重瞼形成と両目の目頭切開を行いました。目頭は今回はZ形成という方法で行っています。細かい操作なので顕微鏡下に行います。糸も7-0という一段階細い糸を用いています。



抜糸の時には左眼も二重が復活していました。

目頭の角度がシャープになりました。しかし目頭の傷はしばらくは赤く目立ちます。これは時間が解決するしかありません。






3週間後もまだ目頭の凸凹は目立ちますね。赤く炎症を起こしている間は色素沈着を起こすことがあるのでハイドロキノンのクリームの塗布をお勧めしています。





先日受診された4か月後のご様子です。目頭の逆睫毛は改善し、目も開けやすくなったとおっしゃっていただけました。左は目頭切開だけでも睫毛は刺さらなくなって快適~とのことでした。蒙古襞のせいで目が開けづらいということはやっぱりあるということですね。

目頭の傷も目立たなくなってきており良かったです。いずれ目頭の傷はスリット写真をブログにしようと思います。ブログに出演いただきありがとうございました!



目頭切開の術式はいくつもあり、最近は少し違う方法でやっています。Z形成はスマートな方法ですが、術後しばらくは傷が少し目立ちやすいかもしれません。しかし時間が経てば目立ちにくくなります。

今年は学会に参加したことで新しい先生と知り合う機会も増え、先日大阪の学会に行った時には手術見学の機会も得ました。他の先生の手術を見ることはとても勉強になり、もっともっと技術を身に着けたいと思いました。



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元町マリン眼科では、眼瞼下垂の日帰り手術を行っています。 眼瞼下垂手術は下垂による症状があり、診断基準を満たせば保険適応での手術が可能です。

  • 瞼が下がって視界が狭い。

  • 上の方や横の方が見にくい。

  • テレビや本を見ていると瞼がつぶれてくるので手で持ち上げている。

  • おでこや頭に力が入って頭痛や肩こりが取れない。

  • 睫毛が被さって見にくい、あるいは睫毛が良く入る。

などが代表的な症状です。 眼瞼下垂でお困りの方は、元町マリン眼科へご相談ください。 眼瞼下垂手術について 手術の費用:3割負担で両眼で50000円前後、1割、2割負担の方は自己負担上限金額です。 また、眼瞼下垂を伴う全身疾患が疑われる場合は初診時に採血を行います。初診料と合わせて6~7千円程度かかります。 手術時間は両眼で1時間程度で、局所麻酔下に行います。 ダウンタイム:2~3日はかなりまぶたが腫れます。1週間後に抜糸を行います。内出血は2週間程度で徐々に軽快します。1ヶ月位は朝むくんだり、まぶたが赤いなどの症状が見られることがあります。傷の赤みは半年くらいで徐々に改善していきます。 リスク:出血、痛み、低矯正、再発、創感染、薬剤アレルギーなど、ごくまれに瘢痕形成。


この記事の執筆者


元町マリン眼科

院長 蓮見由紀子

所属学会・認定医

医学博士

日本眼科学会認定専門医

横浜市立大学附属病院非常勤講師(ぶどう膜専門外来)






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