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眼👁と動脈硬化

  • 2021年8月23日
  • 読了時間: 3分

更新日:2022年10月9日



眼底は全身で唯一、血管がみられる臓器です。

なので、眼底写真は全身の動脈硬化を診断するために用いられます。



動脈硬化が進んだ方は、動脈が細くなり(狭細化)、白く光って(鋼線様変化)います。動脈と静脈は並走して走っていることが多いですが、時に交叉しています。交叉している部分で硬くなった動脈が、静脈を押し潰し、時にせき止めてしまう事があります。

その場合、せき止められた静脈は、いつか破裂してしまい眼底出血や硝子体出血を引き起こすのです。



動脈硬化などによる静脈の破裂を静脈閉塞症といいます。網膜の中心が閉塞すると網膜中心静脈閉塞症、もっと末梢の方の部分的な閉塞を、網膜静脈分枝閉塞症と呼びます。この病気の詳細は他項に譲るとして、そんな目の合併症を起こし得る動脈硬化は防ぎたいですね💦



じつは動脈硬化の原因は加齢が大前提にあります。それを言ってしまうと元も子もないのですが、加齢のスピードは人それぞれです。

早く老け込んでしまう方は血管の老化が見た目の加齢を引き起こしているといえるかもしれません👴👵


動脈硬化を防ぐためには、動脈硬化を加速させる、血管へのダメージを減らすことです。以下に動脈硬化を防ぐためにできることをまとめてみました。


  • 血圧を下げる

血圧が高いと血管の内側の内皮細胞に傷がつき、慢性の炎症を起こして動脈硬化が進みます。40代になったら血圧に注意して、高めの方は塩分を控えるなどして管理しましょう。



  • 血糖値を下げる

糖尿病の方は血糖値が高く、血管内をドロドロした糖度の高い血液が流れるため、やはり血管内皮が傷つきます。また、詰まったりもしやすいです。網膜の血管は全身でも特に細く、糖尿病網膜症のリスクもあります。食事は急激な血糖の上昇を抑えるような取り方を心掛けます。


  • コレステロール値を下げる

コレステロールは生体内の脂質ですが、主に食事由来の脂質であるトリグリセリドと生体内で合成されるHDL(いわゆる善玉コレステロール),LDL,VLDLなどがあります。LDLが高いと変性したLDLが血管壁に蓄積して動脈硬化を引き起こします。コレステロールが高めの方は脂っぽいものは避けた方がいいでしょう。


  • 禁煙する

喫煙は、がん、慢性肺疾患のみならず、心臓血管病の重要なリスクファクターです。これは喫煙が全身に慢性の炎症を起こしたり、血管内皮を傷つけているからです。タバコの煙抽出液には活性酸素が含まれ、血管を収縮させ、更に血流が悪化するという悪循環をうみだします。

  • 運動をする

運動は全身の血の巡りを良くして、更にはインスリン抵抗性も改善させます。筋肉が増えれば代謝もアップして減量も期待できます。有酸素運動がお勧めですが、短時間でもこまめに動くなど座りっぱなしの生活を避けるようにしましょう。


  • ストレスをためない

過労やストレスにより、自律神経である交感神経が優位になると末梢血管抵抗が増して血圧が上がり動脈硬化を促進します。


  • 栄養バランスのとれた食事をする

過度な塩分や脂質がいけないのはもちろんですが、脂質は体に必要な成分でもあり、質の良い脂を適量摂ることが大事です。また、野菜や海藻、食物繊維などを一緒に取ると、ビタミンやミネラルを補い、血糖値の上昇を防ぐことが出来ます。






いかがですか?普通に健康に気を付けた生活でしたね!

できることから一つずつ生活に取り入れて、血管年齢を若く保ちましょう!



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