9月28日、29日に新宿の京王プラザホテルで行われた眼腫瘍学会に参加してきました。
街の眼科医として働く私は、ほとんど眼の腫瘍を診ることはありません。それほど眼の腫瘍は稀であり、更にそれを専門としている眼科医はほとんどいないのです。そんな学会に参加しようと思ったのは…。
私のバイブルである眼瞼結膜腫瘍アトラスを書いた後藤先生が学会長だからです。行こうと決めたものの、あまり腫瘍見てない私なんかが行っていいのだろうかと気後れしていたのですが、2週間前にぶどう膜の勉強会で後藤先生にお会いして、先生も来なさい、と背中を押されて参加してみました。
参加してみたところ、マイナーと謳ってはいるものの、実は結構たくさん参加者がいらっしゃって300人ほどだったそうです。会場も広かったのですが、それを見込んでだったのでしょうか、さすが後藤先生です。そして質疑応答のマイクを握っているのはいつもの人達でした(笑)
演題は眼窩(目が入っている骨の部分)から目の表面の瞼(まぶた)まで充実しており、更に特別講演では放射線科、形成外科、脳外科、耳鼻科など連携しうる科を網羅する壮大なスケールの眼腫瘍学会でした。今回は聴講したのみでしたが、非常に有意義な学会でした。
個人的には、北大のK先生が勧めてくれた眼病理の本を書籍展示でゲットできたこと(ラス1だったと思われます)。その先生に病理写真を見てもらおうと思い、懇親会は泣く泣く諦めて帰りましたが、夜病理写真を撮影し、翌日嚢胞好きのY先生に写真を見ていただけたことがこの学会の最大の収穫でした。
その嚢胞について新しい知見を得ましたので、またいつかブログにしたいと思います。
私の新たなバイブルとなった眼病理アトラス。病理の先生は本当に何でも知っていると昔から思っていましたが、これを読んで改めてそう思います。この本を片手にこれまでの検体を再度見返すことで、病態についての理解が深まりそうです。
新たな気づきを与えてくれた学会と参加するきっかけをくださった後藤先生に感謝します。(後藤先生と写真を撮れなかったのが最大の後悔です)
元町マリン眼科では、目の周りのいぼやできものの相談を受け付けています。最近大きくなってきた、じゃまになってきた、ものもらいが大きくなったなどお困りのことがあればいつでもご相談下さい。