何故か夏になるとものもらいの患者さんが増える気がするのです。湿度や温度がマイボーム腺を活性化?瞼の常在菌に影響する?推測ですが…
以前のブログで、ものもらいについて(霰粒腫と麦粒腫)と、ものもらいは切るタイミングが大事!とお伝えしましたね。
でもならずに済むなら、ならないで欲しいものもらい。
今日は、ものもらいを予防するためのセルフケア、についてご紹介します。
霰粒腫とは
ではものもらい(ここでは霰粒腫)は何なのか?をここでおさらい。
まぶたの中にはマイボーム腺という涙の油分を分泌する腺組織があります。瞼の際にその油の出口があります。なんと1つの瞼に40個から60個くらいあるのです。
ここにプチっとしたできものができることがありますよね。赤くなったり痒くなったり。それはものもらいの赤ちゃんなのです。
脂が硬くなってこの穴が詰まってしまうと、奥からどんどん脂が作られるために、マイボーム腺の中に脂が溜まっていきます。それが無菌性の霰粒腫です。
この段階では痛くはなくて、コロコロ触れるくらいですが、ここから逆行性にばい菌が入れば、中で炎症を起こして化膿性霰粒腫となります。
マイボーム腺に脂が詰まってしまうのが良くない、というわけなのです。
また、詰まってしまって脂が出ないと、涙が蒸発しやすくなってドライアイになったりもします。
🛁マイボーム腺が詰まらないようにするセルフケア
①眼をギューッとつぶる…一番簡単でお金もかからないケア。マイボーム腺の内容物は瞬きの度に少しずつ圧搾されます。これを知った時、なるほどと思いました。確かにマイボーム腺機能不全に陥っている方は、瞼の力が弱ってそうな、多少眼瞼下垂気味の方が多いのです。
ギューッと毎日やれば、瞼が鍛えられて目力もアップするかも⁈
②温める…バターも温度が上がれば溶けるように、眼の脂も温めればサラサラになります。
温罨法(おんあんぽう)といいます。おしぼりをレンジで温めたり、あずきのチカラという製品や、めぐりズムという使い捨てのアイマスクを使用すると良いでしょう。温めた後は瞼を優しくマッサージすると脂が流れ出て、つまりも改善、ドライアイも良くなります。
スタッフの金子さんも愛用しています。
③きれいにする…排水溝のイメージです。開口部がマスカラやお化粧、目ヤニなどで汚れていてはマイボームの脂も詰まってしまいます。
眼の際は洗顔しても結構汚れていますので、睫毛専用の洗剤「アイシャンプー」を使うのがお勧めです。根元がきれいになることで、睫毛の健全な発育が促され、育毛効果も❣
④生活改善…ものもらいが沢山できやすい方は、体質的なものもありますが、脂っこい食事を控えるといいかもしれません。ドロドロ油がマイボーム腺を詰まらせてしまうのです。
また、疲れや寝不足で抵抗力が落ちている、そんな時に皮膚の常在菌が侵入して炎症を起こしてしまうので、疲れや寝不足があれば改善しましょう。ビタミンを取るのも良い方法です。
⑤IPLによる治療…IPLとは当院でも美容皮膚科で使用しているシミ取りや美肌治療の機械です。これを応用して下眼瞼に充てるとマイボーム腺機能が活性化させるのか、マイボーム腺機能不全型ドライアイに効くと言われています。当院ではアイリッドスパ®という施術名で行っております。1回でドライアイが完治するわけではなく複数回の治療が必要となります。(自由診療となります)
以上、明日からできる「ものもらいケア」でした。
元町マリン眼科では、めぐりズムや、メオアイス、アイシャンプーなどをご紹介しています。ご希望の方にはサンプルもご用意しておりますのでお気軽にお声がけください。